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神の不在。
それは、ボンヘッファーにとって、大悟と呼ぶに等しい冷徹なまでの発見だった。
しかし、「神なしに生きる」と宣言してなお、ボンヘッファーのこころは「神の前に立って」「神とともに」ある。
この神とは、いったいどんなイメージのものなのか?
背教の徒となじられる覚悟で、決然と「神なし」と言い切ったときの神。そのうえで、あらためて自らの信仰の揺るぎなさを確信して「神の前で」「神とともに」と表白するときの神とは何なのか。
私たちは、そのちがいをじっくりと考え抜いてみなければならない。
私たちは、そのちがいをじっくりと考え抜いてみなければならない。
再奪還されたボンヘッファーの内なる神は、苛烈な運命に翻弄される我が身の無力さを許し、不運につきまとう嘆き、呪い、絶望から救ってくれたにちがいない。